KBRという指標(解析しないと!レポート)

安西敬介(a.k.a.あんけい)さん主催の私的勉強会「解析しないと!」に参加しました。

「KPIのはなし」「サイト内の改善」「キャンペーンの組み立てかた」という3トピック+テストの話(森田さん)という構成で、本や経験から知っている事は多くても、専門家の話だと深みがあるというか、網羅性があるというか、沢山の気付きをもらいました。

その中で、自分として一番の収穫だと思ったのは「KBR(Key Business Requirement)のはなし」です。

サイトの目的としてのKBRと指標としてのKPI

アクセス解析の話の中でKPIという単語は良く出てきますが、KBRはもう少しビジネスよりの指標で、ビジネス上のゴールに到達するためにWebサイトとして何がどうなれば良いか?、ってことだそうです。

KPIとの関係性でいうと、KBRの達成度を数値的に計測するための指標がKPIになるので、ビジネスゴール>KBR>KPIの順にブレイクダウンしてく事が出来ます。

ビジネスゴールとKBR、KPIの関係図

ビジネスゴールとKBR、KPIの関係はこんな感じ。(当日の資料から)

サイト改善(PDCA)プロセスの第一歩としてのKBR

何故、僕がKBRの話が印象に残ったかと言うと、KPIという言葉のお客様からのウケがすごく悪いと感じているからです。

継続的なサイト改善(PDCA)の重要性とか、そのためのアクセス解析の導入の話は、「そうだ、重要だ」という顔で聞いてくださるんですが、具体的なステップとして「指標(KPI)を決めて・・・」という話になると、とたんにキョトンとされてしまう。

Webに詳しくない人が担当者になっていることが(僕のお客さんには)多いので、KPIを自分で設定できないんですね。もちろんWeb戦略なんて(現場の担当者が説明できるぐらい浸透した形では)滅多にあるもんじゃないですから、そこからブレイクダウンしようとしても進まないし。

という状況の中で、ビジネスゴールをブレイクダウンしたKBRなら、非Web系の担当者とも話が出来るかもしれないという可能性を感じられたので、この話を聞けただけでも満足でした。

今後の解析しないと!に望むこと

今回は第1回目だからか、例や課題は分かりやすいECサイトをたくさん使われてましたが、今後はコーポレートサイトではどうなのか?という点にも踏み込んで欲しいと思いました。

困っているお客さんはECサイトよりもコーポレートサイトの方が圧倒的に多いと感じているからです。(ECサイトのアクセス解析を外注として扱うこと自体、あまり多くないのでは?とも思いますし。)

Webサイト戦略もゴール設定もしばしば曖昧なので、コーポレートサイトではKBRの設定も簡単ではないと思います。(グローバルサイトとか、多事業・多国籍展開している企業のサイトとか。)その辺は、お客さんの会社内で戦略立てるべき、って言っちゃうとそれまでなんですが、それが出来ないなかでなんとか一歩踏み出す策を考えようとしている訳で。

その場で結論は出ないと思いますが、こんな議論が出来たら面白いだろうなぁと思っています。個人的に。

お礼

何はともあれ、今回のイベントを主催してくださったあんけいさんには大感謝です。それでなくても多忙なはずなのに、すごくしっかりと準備されてたし。あんけい節のプレゼンも分かりやすくて、かなり満足度の高い勉強会でした。

それから、会場も素敵でしたね!場所とドリンクを提供してくださったECナビさんにも感謝です。金曜の夜の私的勉強会というシチュエーションにぴったりすぎる素敵な会場でした。(ちなみにAJITO@ECナビはこんな場所です)

KBRという指標(解析しないと!レポート)” への2件のフィードバック

  1. なるほど、Strategic Capability Networkなんて手法もあるんですね。ありがとうございます。

    本によってはKPIを説明する中で、「KPIを測定可能なものにまで落とし込んで・・・」と書いてあることもありますし、要は「ロジックツリーを作る」という事なんでしょうね。

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