Web戦略は夢を語ることと似てる

最近「Web戦略は夢を語ることと似てるなぁ」と思っています。

「Web戦略」はWebをどう企業のビジネスに貢献させるかを考えるってことなので、10年とか20年とかのタイムスパンで問題解決の方法を考えて、関係者を巻き込みながらプロジェクトを進めるからです。

あと、担当者の考え方や思い入れが色濃く反映されるから、というのも理由です。

日々の改善を積み重ねた結果として品質を向上させようという事ではなくて、(様々な状況を加味し)その企業にとってのWebのあるべき姿を問うことなので、その人なりの解釈や判断に依る部分が少なからず出てきます。

日々の改善だと、今ある条件(ネット環境、ユーザーの利用状況、技術、企業内の意識や組織構造など)をベースに考えるので、どうしても部分的な改善の域を出ることができません。そうではなくて、大きな流れ(ここではInternetやWeb活用の流れは今後ますます強くなる、ということ)のなかで、「10年・20年後にWebをこういう形にしたい」という理想の姿を描くことが、戦略を作るということだと理解しています。

大層な作業のように見えますが、そういう順序で考えれば、誰がやっても同じようなところに行き着くんじゃないかと思います。あるべき論のレベルでは誰もが「まぁそうだよね」と思えるようなものしか出てこないですからね。

戦略は作ってからが大変

ただ、そこから先の(作った戦略を)共有するという作業は困難を極めます。総論には賛成してくれても、それを実行しようとして個別の作業に落とし込むと「そんな負担は負えない」とか「現場を分かってない」とか、様々な反対にあうので、現実的な1歩をどのように進めるかで山のような調整が必要になるんですよね。(と、経験のある人はここで大きくうなづく。w)

中でも「人の意識を変える」という作業が最も大変だと、僕は感じています。WebはB2Bビジネスに役に立たないという思い込みが多いので、あまり力を入れたがらない人が多いんですよね。

実際、B2Bビジネスで扱っている製品は販売時に仕様が決まっておらず、お客様にあわせてカスタマイズすることが多いので、営業マンが介在しないと取引が完結しないというのは事実です。B2C商材と比べるとWebが入り込むのが難しいのもその通りでしょう。(B2BとWebっていうのは親和性が低い組み合わせなのかもしれません)

一方で、この状態がいつまでも続くわけではないとも思っています。つまり、B2Bの購買プロセスにおいてInternetやWebがもっと重要な役割を果たす日が来るはずだ、と。現場の理解はなかなか得られないと思いますが、「ありえない」と思われていたことは技術の進歩によってどんどん実現してきました。しかもInternetやWebは特に技術革新が速い分野ですし。

ということで、理想の実現に向けて少しずつ関係者を巻き込んでいくっていう作業は、夢を語って共感してもらうことに似ているなぁ、と思ったりしたのでした。

余談

・・・とかって考えてたら、NTTのCMがぐっときました。

「なろうと思ってなれるもんじゃない。
 でも、
 なろうと思わなきゃ、何にもなれない。」

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