10月なりました。先週で上半期を終えた会社が多かったんじゃないでしょうか?僕の会社もそうでした。期末はいろいろと締切が重なるタイミングなのでバタバタしやすいと思いますが、単に作業が集中する以上の理由があるようです。
大きな会社でも経理処理って「そんな手続きが必要なの!?」ってことがギリギリのタイミングで発覚してドタバタすることがあるんだって恥ずかしい話を、自戒も含め紹介します。(今回の話は納品処理ですが、分かりやすいよう多少デフォルメしてます)
前に書いた「Web担になって気付いたこと(経理まわりの話)」の続編ってことにします。
最終局面で予想外の作業が発生
今回僕がてんてこ舞いになったのはこんなケースです。
- 10ページのWebページ制作を外部制作会社に発注していました。予定公開日は9/30。
- 発注側からの支給コンテンツが大きく遅れたので、予定公開日までに完成させるのが難しくなりました。
- その時点で、(どうしても更新が必要な)5ページだけを9/30に公開して、残りは10/15に公開することで受発注双方合意しました。
- 9/28にテストまで全て完了し、9/29に上長から公開承認をもらおうとしました。
ところが、「発注書は10ページで記載されているので、そのままの契約内容で5ページだけを先に受け取って公開はNG。注文書を訂正して9/30では5ページだけ先に納品することを明記した書類を用意したうえで、納品物を用意しなさい。」という指示がでてしまいました。
さてここからが大変です。残り1日で制作会社と注文書訂正のやりとりをし、納品物としてファイリングしてもらい、それをもって先の上長から公開承認をもらうという東奔西走。30日午後にはなんとか公開できたので良かったのですが、結構ギリギリで冷や汗かきました。
全員が経理に精通してる訳ではない
途中でスコープ変更をした時は僕の2つ上の上長(課長)までは確認が取れていたのですが、最終決裁者の部長までは確認していませんでした。業務上の意思決定をどこまで部長クラスと共有しするかの見極めをミスったのが失敗でした。ただここで「(何も言わなかった)課長が手続きを分かっていないのが悪い」と言うのは筋違いだと思います、というかそれは現実的ではありません。この課長も部長も経理や法律の専門家ではないので、手続きのすべてを把握するのは無理です。
もっと言うと、実は課長が正しくて、今回の注文訂正の手続きは実は(法律的には)必要なかったのかもしれません。でも部長は必要と判断した、ただそれだけです。こういったことが会社の中にはゴロゴロしていますが、だからと言って「全員が正しい判断を出来るようにすべき」とか言いだすと、全社員が経理の専門家にならないといけないので、それもおかしいですね。
トラブル回避のためのコミュニケーション
今回のようなトラブルの再発防止を考えるとき、「課長や部長が正しい判断を出来るようにする」というのは正しい解ではなく(理由は先に書いた通り)、プロジェクトマネジメントのコミュニケーションで回避すべきものだと考えています。
今回の敗因は、「公開時期を2回に分ける」という比較的重要な決定がステークホルダー全員(特に最終決裁者)と共有されていなかったことだと思っています。それが決まった時点で全員に向けてメールを送っていれば、「それは注文訂正が必要になるけどOK?」という確認が(部長から)早めに出てたかもしれない。1日前ではなくて3週間前に分かっていれば、大してドタバタもせず対応できたのに、と思います。
課長に確認してOKが出ている中で、その先の部長から別の意見が出てくるリスクを推し量るのは実際は簡単じゃないと思いますが、そこに気づくのが経験値なのかなと思います。
で、これは誰の仕事なのかってことでいうと、僕は発注側の担当者でないと難しいと思っています。人間関係や可視化されていない情報共有(社内MTGとか)もあるので、それも含めて全部外からチェックというのは正直無理があります。受託側でこのリスクに気づいてくれるWebディレクターが居たらすばらしいですが、そこに責任を押し付けるのは酷です。受発注の双方でアラートを出せるチームだとすばらしいですね。
(こういうことがあるので、発注側の担当者にも「Webデザイン受発注のセオリー」を読んで欲しいと思う次第なんです。本の宣伝エントリーではないですw)
っていうか、お前がしっかりしろよって話ですね・・・精進します。
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